経済環境の様々な変化の中で、新しいビジネスモデルを“生み出す力”、新しい仕組みやカルチャーを自ら適用できるスピード感と柔軟な“変われる力”は今やすべてのビジネスパーソンが危機感をもって取り組むべき喫緊の課題です。
VUCA時代の「変革」を実現するためのコア・フレームワークが「アジャイル」です。
アジャイルはITのシステム開発だけでなく、ビジネス開発、組織開発、製品開発、サービス開発など完成形の見えない複雑な目標に取り組む場合に有効なフレームワークです。アジャイル・マインドの醸成、アジャイル・カルチャーの組織展開、支援型(サーバント・リーダーシップ)のリーダーシップなど、アジャイル人材の育成が企業や組織の成長の鍵となっています。
アジャイルの名詞形「アジリティ(Agility)は「敏捷」や「機敏」を意味し、変化に迅速に対応する能力を指しています。ITやビジネスでは、方針の変更やニーズの変化などに機敏に対応する能力を意味します。
2001年に17名のソフトウェア開発者により「アジャイルソフトウェア開発宣言」が公開され、以下のようにアジャイルの価値観や原則が定義されました。
これらはソフトウェア開発だけでなく新しいビジネスの価値を創造するためのマインドとしても有効です。
DX時代の新たな価値を生み出す開発は、対象の完成形が初期の時点で不明確な場合、試行錯誤を伴うことが避けられないため、従来の予測型(ウォーターフォール型)のアプローチよりも適応型のアジャイルのアプローチが有用であると考えられています。
アジャイルのメリットは 顧客により高い価値をいち早く、継続的に提供し、リスクを最小化し成功の可能性を高めることにあります。アジャイルの一形態である「スクラム」では チーム一体となり、短期間の工程を繰り返すことで、柔軟に対応しながら高い価値を実現することができます。
DX時代の業務において、従来の「予測型(ウォーターフォール)」といわれる計画ベースの仕事の進め方は、変化への適応を重視するアジャイルの「適応型」とは、パラダイムや価値観の優先順位など、ベースとなるマインドやカルチャー自体が大きく異なります。方法や形だけの問題ではありません。これからはアジャイルマインドを持つ人材が必要です。
一方でアジャイル・ネイティブと呼ばれる「予測型」を知らない若い人材もビジネスの現場に増えてきています。組織全体でのアジャイル・マインドの醸成、アジャイル・カルチャーの展開はもちろんのこと、アジャイルの適用対象の業務選定においても「予測型」か「適応型」かの使い分けの判断ができることが重要です。
事業会社もIT開発の内製化(構造変革)を進めています。今やアジャイル人材育成抜きでは競争に勝ち残れない時代にきているのです。
アジャイルは変革に立ち向かうすべての企業や団体に共通する課題であり、アジャイルの普及は日本経済の競争力向上に不可欠です。
さあ、今こそ周りに遅れることなく、他社に先駆けて、アジャイルを本格的に活用しませんか。VUCAの時代を勝ち抜くために、変革を実現する組織に向けて。
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研修の理解度と定着度を向上する「アウトプット重視」の研修カリキュラムです。
多様な演習で理論と実践の本質を体得・強化できます。
「実践力強化」と「理論強化」の2つのロードマップで、目的に合わせた人材育成ができます。それぞれのロードマップで「初級/中級/中上級」のレベル別選択と受講順の設計が容易な充実したコース・ラインナップをご用意しています。必要に応じて2つのロードマップからコースをピックアップして、独自の育成ロードマップを作成されることをお勧めします。
※アイ・ラーニングでは、アジャイルの1つの実践形態としてデファクトスタンダードになっている「スクラム」を中心にコースラインナップをご提供しています。
実践力強化ロードマップ と
理論強化ロードマップ で
アジャイルのマインド醸成から始まり、実際の現場で遭遇する「あるあるの課題・問題・疑問」に対応できるように、役割別(開発者、スクラムマスター、プロダクトオーナー、マネジメント)視点で、実践力を強化できるコースを提供しています。
◆組織、部門の全メンバー向けアジャイル基礎研修
研修名 | 伸ばせる力 / 身につくスキル | おすすめポイント |
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スクラム超入門 ~グループワークで学ぶアジャイル的仕事の流儀 [ED810] |
・アジャイル開発の概念の理解 ・スクラムを意識した仕事の進め方 ・主体性×思考力の行動力の重要性の理解 |
アジャイルの概要を知り、スクラムの手法による生産性の高い仕事の進め方を体験できます。グループワークはイベントの企画を題材としていますので、プログラム開発に直接かかわらない方でも、スクラムの手法を理解していただけます。 |
スクラム超入門 ~DX時代のアジャイルな仕事の進め方~ [61A21] |
・アジャイル開発の概念の理解 ・スクラムを意識した仕事の進め方 |
2時間でアジャイルの概要、用語について学べます。 |
◆スクラムに携わるメンバー向け研修
研修名 | 伸ばせる力 / 身につくスキル | おすすめポイント |
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演習で学ぶアジャイル実践力強化 [ED813] |
・プロジェクトをリードする立場でアジャイル開発のメリット・デメリットをステークホルダーに説明できる ・スクラム・プロジェクトの開始と実行に向けて、プロセスの策定や主要な成果物を準備できるようになる |
スクラム開発のライフサイクルにおけるスタートから実行まで、主要な成果物の作成やマネジメント技法を演習を通して実践的に学べます。 |
◆アジャイル人材の役割別実践力養成研修
研修名 | 伸ばせる力 / 身につくスキル | おすすめポイント |
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【役割別】演習で磨くアジャイルの開発者の現場実践力 [ED821] |
・開発者のマインドセット ・開発者の具体的な行動指針 ・開発者としてのパフォーマンス向上 |
研修自体がアジャイルプロセスで構成されている実践的な内容です。アジャイルプロセスで開発者を実際に担当した中で、困った経験がある方には特にお勧めです。 |
【役割別】演習で磨くアジャイルのスクラムマスター現場実践力 [ED822] |
・スクラムマスターの役割の理解 ・代表的なアジャイルイベントにおけるスクラムマスターの実践的な「ふるまい」の体得 ・スクラムマスターとしてのパフォーマンスの向上 |
スクラムマスターが意識するべきポイントや、アンチパターンととるべき行動などの具体的な例を多く取り込んだ実践的な演習で、明日からすぐに業務で活用いただけます。 |
【役割別】演習で磨くアジャイルのプロダクトオーナー現場実践力 [ED823] |
・プロダクトオーナーの役割の理解 ・プロダクトオーナーのやるべきこと、やるべきでないことが明確に区別できる ・プロダクトの価値を最大化するためのプロダクトオーナーのふるまいについて気づきを得る ・プロダクトオーナーとしてのパフォーマンスの向上 |
疑似プロジェクトを通してプロダクトオーナーの一連のふるまいを体感し、やるべきことややるべきでないことを実感できる実践的なノウハウを学べます。 |
◆アジャイルで組織変革をリードするマネジメント・経営層向け研修
研修名 | 伸ばせる力 / 身につくスキル | おすすめポイント |
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アジャイルによる人・組織・プロセスの変革 ~マネジメントのためのアジャイル研修~ [ED830] |
アジャイルフレームワークの効果を最大化するためのマネジメント・スタイル、アジャイルに必要な人材定義、組織への展開方法、アジャイル組織へのアジャイルトランスフォーメーション(変革)について具体的に考えられるようになる | マネジメントがアジャイル思考やフレームワークをいかにして組織変革や事業戦略に活用し自組織の競争力を高めていくか、という視座や気づきを得られる |
アジャイルの3大資格のうち2つの資格取得と従来提供しているEXIN資格をそれぞれサポートします。各資格ベースで理論を網羅的に習得できます。
~選べる資格~◆Scrum Inc.
スクラムの共同考案者であるジェフ・サザーランド博士によって開発されました。博士が30年以上にわたって世界中の組織に成功をもたらした経験で得られたノウハウに基づきカリキュラムが作成されています。
研修名 | 対象者 | 特長 |
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Registered Scrum Master® Training -アジャイルScrum Inc.認定試験付き- [ED891] |
・スクラム経験の有無に関係なく、どなたでも受講することができます ・前提知識は特に必要ありません |
参加者はスクラムチームを編成し、体験型のワークショップを通じてチームが自ら学ぶ経験を促進します。様々なエクササイズ、議論、ケーススタディを通じて、スクラムがどのようにチームのパフォーマンスを高めるのか学びます。 |
Registered Scrum Master® Training for Woman -アジャイルScrum Inc.認定試験付き- [ED892] |
・スクラム経験の有無に関係なく、どなたでも受講することができます ・前提知識は特に必要ありません |
・for Womenとして、以下2つの特徴があります。 1.スクラムマスターに求められるリーダーシップスタイルとしての、サーバントリーダーシップについて理解を深める 2.アジャイル組織で活躍している女性リーダーの経験を聞くことで、自身の新しい可能性を発見する |
Registered Product Owner® Training -アジャイルScrum Inc.認定試験付き- [ED893] |
・プロダクトオーナーを任命されたが、適切なバックログの作り方や優先順位付けなど、プロダクトオーナーとしての役割がよくわからない方 ・スクラムマスターとして、プロダクトオーナーをコーチするための理解を得たい方 |
コースの中心は参加者によるエクササイズです。これを通じて、プロダクトビジョンの作成、ビジネス価値を定量的に評価し、機能やプロジェクトの優先順位付けを行い、さらにプロダクトバックログを作成、分解する実践的な手法を学びます。 |
※上記Scrumincのいずれのコースも、修了した受講者にはそれぞれの認定試験を受験するための権利が付与されます。オンラインの認定試験を受験し75%以上の正解率を達成すると資格が付与されます。1回目が不合格だった場合のみ、追加料金なしで2回目の受験ができます。 |
◆Scrum.org™
Scrum.org™は、スクラム共同開発者であり、スクラムのバイブル的存在「スクラムガイド」の著者であるKen Schwaber氏が2009年に立ち上げた団体です。スクラムマスター向け、プロダクトオーナー向けのコース以外にも、デベロッパー向けなど幅広くトレーニングと資格を提供しています。
研修名 | 対象者 | 特長 |
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Professional Scrum Master™ (PSM) -アジャイルScrum.org認定試験付き- [ED881] |
・複雑な問題に対応している、あらゆる業界のすべての方 ・スクラムマスターとしてのキャリアを開始することに興味がある方 ・スクラムマスター、アジャイル・スクラムコーチ、スクラムの適用を改善しようとしているコンサルタント ・スクラムを使ったプロダクトの提供に携わる方 |
アジャイルとスクラムの原則を探求し、チームや組織をサポートするためにスクラムを適用する際に何をすべきかを、よりよく理解できるようになります。 |
Professional Scrum Master™ - Advanced (PSM-A) -アジャイルScrum.org認定試験付き- [ED882] |
スクラムフレームワークを完全に理解している経験豊富なスクラムマスターのために特別に設計された上級コースです。スクラムマスターの経験が1年以上ある方には特に有益なコースです。 | PSM-Aは効果的なスクラムマスターとサーバントリーダーの特徴である、開発チーム・プロダクトオーナー・組織にどのように貢献するかを深く掘り下げながら、そのスタンスを理解するのに役立つコースです。 |
Professional Scrum Product Owner™ (PSPO) -アジャイルScrum.org認定試験付き- [ED883] |
スクラムフレームワークに基づいたプロダクト開発に関わるすべての人にとって興味深いコースですが、ビジネスやプロダクト管理の観点からプロダクトに責任を持ち、スクラムプロダクトオーナーという非常に責任のある役割を担う人のために特別に考案されています。 | プロダクトオーナー、アジャイルプロダクトマネージャー、そして市場でのプロダクトの成功に責任を持つすべての人のための最先端のコースです。 |
※上記Scrum.org™のいずれのコースも、修了した受講者にはそれぞれの認定試験を受験するためのパスワードが発行されます。パスワードを受け取ってから14日以内に認定試験を受験し、85%以上の点数を取れなかった場合は、追加料金なしで2回目の受験ができます。 |
◆EXIN
EXIN社が提供する認定資格「EXIN Agile Scrumファンデーション」は、アジャイルとスクラムの両方に関する知識を持っていることを証明するもので、アジャイルやスクラムの学習を始める方や、改めて学び直したい方に最適なコースです。
研修名 | 対象者 | 特長 |
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アジャイル・スクラム入門 -EXIN Agile Scrum ファンデーション認定試験付き- [ED817] |
アジャイル開発の導入を計画、あるいは興味をお持ちのIT部門の方 | スクラムを使った反復開発の計画立案から実行までを学習する2日間コースです。 |
アジャイル・スクラムマスター -EXIN Agile Scrum マスター認定試験付き- [ED819] |
アジャイル環境においてスクラムマスターの役割を引き受けられる方、あるいはEXIN社のスクラムマスター資格の取得を目指す方 | アジャイル思考法や働き方の価値観(人の振る舞い方)、あるいはアジャイルプランニングのアプローチの特徴にも言及します。 |
※上記EXINのいずれのコースも、受講料にそれぞれの認定資格試験受験料を含みます。受験は後日各自オンラインで行っていただきます。 |
アジャイル人材育成/組織改革などについて、お悩みや課題のある方はお気軽にご相談ください。
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