アジャイルコラム:ラブ❤コールされるデジタル人材になるために、アジャイルを活用した人材価値強化

2024.12.23アジャイル , お役立ち情報
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周りから「一緒に働きたい!」とラブ❤コールを受けるような人材になりたいですよね。求められることで、さらに自分のやりたいことや能力を発揮できるでしょうし。✋

今まで「エキスパートになれ」「まずは強みとなる軸を作れ」といったスキル強化のアドバイスを受けたこと、「あるある」ではないでしょうか。確かに、専門領域を極めることは重要です。それが個々人の評価を高め、Market Value(市場価値)を高めることに繋がります。

一方で、変化の激しい時代において、1つの専門領域だけに頼るのはあまりにリスクが高いのではないでしょうか。なぜなら、その領域の価値がいつまで続くかわからないからです。これまでにもすっかり別の技術やプロセス等に置き換わってしまったもの、ありますね。プログラミング言語や製造技術、人事・労務管理などなど、、、専門領域が1つだけでは、掛け算のValueUpが見込めません。例えば専門領域が1つなら、その価値は1の2乗=1ですが、専門領域が2つあれば2の2乗=4の価値が見込めます。スキルは足し算というよりも、複数を掛け合わせることにより、より高い価値を生む可能性があります。

例えばマーケティングの場合、ターゲット層の分析だけでなく、それに加えてデザインや文章作成もできる人材が一人で多面的に対応できることで、効率も成果物の質もぐんと上がります。

この発想を人材開発ステージのイメージとして示すと、I型⇨T型⇨π型⇨櫛型(※私のオリジナルの造語)という流れが考えられます。

・I型:1専門領域のエキスパート人材
・T型:1専門領域+広く薄く全体をGeneralにカバーできる人材
・π 型:2つの専門領域+広く薄く全体をGeneralにカバーできる人材
・櫛型(ヘアコームのイメージ⇩):複数の専門領域+広く全体をGeneralにカバーできる人材→”フルスタックエンジニア”へ



この「櫛型人材」の重要性は、現代の社会課題とも大きく関わっています。今後、人材不足が一層深刻化し、その対応策が求められる中で、櫛型人材の存在は大きな力を発揮します。複数のスキルを持つことで、スキル間の伝達や調整に費やす時間を削減し、結果として必要な要員数をコンパクトに抑えられるのです。これにより、要員確保がしやすくなり、組織全体の生産性向上にも繋がります。

「I型」から、この「櫛型」へ成長するためには、アジャイルのフレームワークが大きな助けとなります。ウォーターフォールでは、WBSで分割したタスクを各分野のエキスパートが品質高くスケジュール通りに仕上げることが求められます。一方で、アジャイルは、10名以下のスクラムチームが一丸となり、バックログアイテムに取り組みます。ときにはペアプログラミング(2人体制)やモブプログラミング(スクラム全員、適時POやステークホルダーも参加)で実装までも検討します。

全てのタスクに「自分ごと」として取り組むことにより、自分の専門でなかった領域が自ずと強化され新たなスキルが自然と身についていきます。これが、人もチームも成長するポイントであり、スクラムでスプリントを回し続けることで、継続的な成長が可能になるのです。成長を重ねたメンバーは、やがて新たなスクラムチームへ知見を「株分け」が可能となりますね。

私の後輩に、メインフレームとオープン系と両方のインフラ開発のスキルを持つ方がいます。どちらかのエキスパートは沢山いますが、両方の掛け算となるとまさに「希少価値」で、複数領域を掛け合わせることで価値が高まり、視点も対応力も広がります。こうしたフルスタック的な人材は、これからの時代、ますますラブ❤コールを受けるでしょう。
その意味で、学び続けること、成長し続けることが必須であり、一層重要な時代になっていると感じます。

掛け算のアプローチで、ラブ❤コールを沢山受ける「櫛型人材」。私はそんな人と仕事をしたいと強く思います。
そして、「サウイフモノニ ワタシモナリタイ」☺あべりん


アジャイル研修
https://www.i-learning.jp/service/projectmngmnt/topics/agile.html




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