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Dr.アイの悩み相談室 file04

file04:一人で背負い込むな! チームは優秀な個人より賢い

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相談者:沈む会議の運営リーダー

  • 私は会議を運営し、様々な問題を解決しなければならない立場にある中堅社員です。我が社の場合、「会議は踊る」どころか「沈む」一方です。会議の前は、いつも憂うつな気分で胃が痛くなってしまいます。


    私が事前に練り上げた叩き台を提出し、参加メンバーには「肩書きや年齢は関係なく本音で発言してください」と呼びかけても、若い社員からはほとんど意見が出ません。発言する人はいつも幹部クラス以上に決まっていて、意見がよく対立します。それが感情的なしこりになって、どんどん悪化しています。何度会議を開いても何も決まりません。


    いったいどうしたら活発な議論としっかりした結論が出る会議にすることができるのでしょうか?先生、何か良いアドバイスをお願いします。

回答者:Dr.アイ

  • 沈む会議の運営リーダーさん、必死に苦労なさっている様子が目に浮かんできます。これは私の想像ですが、あなたは少しでも早く良い解決策が出るようにと、一人でがんばって叩き台を作り、自分の考えた議論に導こうとされていませんか?一人でなんでもかんでも背負い込んでいませんか?


    そのやり方にこだわると、いつまでも個人の能力を超えられません。個人の力には限界があります。それが壁になっているのではないでしょうか?


    私の好きな言葉は、「チームは優秀な個人よりも賢い」です。チーム力を高めていくことがもっとも重要だと思います。そうすることであなたの悩みも解決できることでしょう。その方法を一度考えてみませんか?


    納得度が低い結論は実行力が弱い
    会議の場で活発に議論がなされたこともあったでしょう。そのとき結論を多数決で決定し、あまり納得しないメンバーがいたという経験はありませんか?会議で一見決まったように思えても、「自分はそのときほんとはもっと別の考えのほうがいいと思っていた」、「自分の考えが多数決で否定されてしまった」と、あとから文句が出ることもあったかもしれません。


    納得度が低い結論の出し方というのは実行力が弱いですから、結局結論が出ていないのとほとんど同じことになります。多数意見を選択すればいいということではありませんね。メンバーがやる気を起こすことができるような結論の出し方というものがあるでしょう。そういうことも考えてみましょう。


    人はロジックでは動かない。感情で動くもの
    ご相談には、発言者同士が意見の対立から感情的な対立へと発展していると書いてあります。「皆さん、もっと建設的に意見を言ってください」というだけで終わっていませんか?


    そういうことはもう誰でもわかっていることなのに、どうしても感情的に対立してしまうものです。何でも話してもいい、オープンに本当に素直に話してもいいという場を作りながら、ロジカルな部分だけではなくて、気持ちの部分も含めて共感できるような結論の出し方がないか、一度考えてみましょう。


    意見の違いこそイノベーションのヒント
    会議のメンバーの中には様々なタイプの人が参加しています。例えば、何でも反対してばかりの人がいるかもしれません。あるいは実践経験が少なく、机上論や理想論で反論してくる人がいるかもしれません。そういう人たちに振り回されていませんか?


    違う意見を持っている人が参加していると、現実的なアイデアととっぴなアイデアが触発しあって、画期的なアイデアが生まれるかもしれません。それはむしろ歓迎すべきことなのです。
    違う意見が出てくると、「なんでそう考えたんだろう?なんで違うんだろう?」とみんなが考えます。そこにイノベーションのヒントが隠されているのではないでしょうか。


    ところで、私が担当している研修コースでは、問題解決のための運営技法を理論だけでなく演習で体得していただいています。実践的で具体的な話を受講生にフィードバックしています。
    実際、研修に参加された方からは、「リーダーがひっぱらなきゃならないという気持ちが強くて、メンバーが黙ったときに気の利いたことを言わなきゃならない。あるいはヒントになるような解決策のアイデアを自分が言わなきゃならないと、ふんばっていたんだけど、素直にみんなの声を聴くことによって、いい答えが手に入ることがあるかもしれない。そういうことに気付きました」、「メンバーは敵ではなくて味方なんですから、相談してはいけないことはないはずだ、ということに気付きました」、「みんなの意見をもっと活性化させるには、リーダーはメンバーとは別の筋肉が必要で、メンバーとリーダーは違う役割なんだなとよくわかりました」といった感想をいただいております。あなたの悩みを解決するために、いっしょに考えてみましょう。

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