効果的なタイムマネジメントで組織の生産性を向上させるためには

2023.08.23ビジネス
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効果的なタイムマネジメントで組織の生産性を向上させるためには

タイムマネジメントとは、時間の使い方を有意義なものに改善し、生産性の向上や組織の成長などにつなげることです。今回は、タイムマネジメントを効果的に実践するために必須となるポイントやテクニックなどを解説します。

タイムマネジメントの基本とは

タイムマネジメントを成功させるには、スケジュールをこなすために時間を管理するだけでなく、タスクの優先度に応じ、時間の振り分け方を変える意識などを持つ必要があります。ここでは、その目的などを確認しておきましょう。

タイムマネジメントの意義と目的

タイムマネジメントの主な意義は、次の2点です。

  • 生産性向上と組織の成長
  • 従業員のワークライフバランスの向上

タイムマネジメントを実践し、重要度や優先度の高い業務に効率的に時間を配分すれば、生産性や企業の競争力を高めることができます。 また、限られた時間内で処理できる業務量が増えるため、ワークライフバランスを改善し、従業員の満足度を高めることもできるでしょう。

このように、少ないリソースで最大限の成果を得ることを目的とするタイムマネジメントは、労働力の減少や働き方改革の推進を背景に重要度が高まっています。

効果的なタイムマネジメント実践のステップ

効果的なタイムマネジメントを実践するには、次の3ステップで進めるのが、おすすめです。

  1. ① 処理すべきタスクをリストアップ
  2. ② タスクの優先順位や所要時間を確認しスケジューリング
  3. ③ 実践結果を振り返り、次回の改善に活かす

タイムマネジメントの効果を高めるには、タスクの重要度や緊急性といった優先順位を正しく把握し、処理の順番やかける時間を調整しましょう。優先順位が高いタスクに十分な時間が取れるようになり、生産性が向上するからです。

タイムマネジメントを実践する際のポイント

タスク管理やスケジュール作成におけるポイントを押さえれば、タイムマネジメントをスムーズに実践できます。ここでは、優先順位付け・デッドラインの設定のコツや、効率的なスケジュール作成方法について、確認しておきましょう。

タスク管理のコツ

タスク管理のコツ

優先順位付けやデッドラインの見積もり方など、洗い出したタスクの整理が適切だと、タイムマネジメントの効果を高められます。それぞれのコツは、以下のとおりです。

タスクの優先順位付け

タスクの優先順位を付けるときは、重要度と緊急性の2つの視点から整理しましょう。締切りだけでなく重要性についても加味することで、成果につながる時間配分をしやすくなるからです。

その上で、以下の順番で優先順位を決めると、成果の出せるタイムマネジメントを実践できます。

  1. ① 重要度が高く、緊急性もある
  2. ② 重要度は高いが、緊急性はない
  3. ③ 重要度は低いが、緊急性はある
  4. ④ 重要度は低く、緊急性もない

なお、緊急性はあっても重要度が低いタスクは、スキマ時間で処理したり他者に割り振ったりすることができるので、重要度は高く緊急性はないタスクより優先順位は低くなります。

デッドラインの設定と管理

デッドラインを設定する際は、時間的なゆとりを残して、設定・管理しましょう。ゆとりのない期間設定では、急な来客や割り込みの仕事などでスケジュールに変更が生じた場合に、タイムマネジメントが破綻してしまうからです。

想定外の出来事があるたびにデッドラインが守れないと、タイムマネジメントの実践までもが億劫になりかねません。確実に目標達成するためにも、余裕を持った見積もりをしましょう。

効率的なスケジュール作成方法

タスクの優先順位を踏まえてスケジュールに落とし込むときは、以下の2つのポイントを押さえると、効率的な進め方ができるようになります。

時間帯ごとの生産性の最適化

スケジュールは何となく詰め込むのではなく、各時間帯の生産性が向上するように作成するのがポイントです。

例えば

  • 集中力や発想力が高まる午前中に、企画書の立案や重要なタスクを処理する
  • 思考力の落ちる午後には、定型業務を処理する

などのようにタスクを配置することで、同じ時間を費やしても高い成果を出しやすくなります。

時間帯ごとのコンディションや、時間帯を動かせない業務との関係性などを踏まえて、効率的なスケジュールを考えましょう。

ブロックスケジュール法の活用

タイムブロッキングを活用することで、生産性向上につながるスケジュールを立てやすくなります。タイムブロッキングとは、30分から1時間程度のブロックを決め、ブロックごとにタスクを配置していく手法です。

スケジュールが空いている場所に、タイムブロッキングで重要なタスクから優先的に入れ込んでおくことで、優先度の高い業務を処理する時間が確保できなくなる事態を防げます。

タイムマネジメントを強化するテクニック

タイムマネジメントを意義あるものにするために、積極的に活用したいテクニックが3つあります。

  • ポモドーロ・テクニック
  • 80/20ルール(パレートの法則)
  • タイムオーディットの実施

どのようなテクニックなのか、順番に説明していきます。

ポモドーロ・テクニック

ポモドーロ・テクニックとは、25分間集中したら5分間の休憩を取るサイクルを反復するタイムマネジメントの手法です。イタリア発祥の手法で、トマト(ポモドーロ)型のキッチンタイマーで25分を計測したことにちなんで、ポモドーロ・テクニックと呼ばれています。

25分という短いサイクルを繰り返すことで、マルチタスクを避け、集中力を高めて生産性を向上させることが可能です。

80/20ルール(パレートの法則)

80/20ルール(パレートの法則)

80/20ルールとは、結果の80%は全体の20%の原因から生じているとする考え方です。タイムマネジメントにおいても、この考え方を取り入れることで、効果を高められます。

例えば、タスクのうち20%に注力すれば80%の成果が挙げられるという前提で、重点的に時間を割く業務を厳選し残りは他のメンバーに振り分ければ、生産性の最大化が可能です。

重要なタスクは必ずしも20%とは限らず、30%のことや10%の場合もありますが、注力する業務を厳選するという視点は、必ず持っておきましょう。

タイムオーディットの実施

一日の過ごし方を振り返り分析するタイムオーディットを実施することで、タイムマネジメントの効果を高めることが可能です。

改めて自己分析することで、時間の無駄や浪費、効率的でないタスクの進め方があることに気付くことができます。発見した問題点を改善することで、タイムマネジメントを、よりスムーズに行えるようになるでしょう。

まとめ:企業がタイムマネジメントの取り組みを進めるために

タイムマネジメントは、生産性を高め、ワークライフバランスを改善させることのできる意義ある取り組みです。スムーズに成果を出すには、テクニックやコツを把握することが欠かせません。

そこで、従業員向けの外部研修を戦略的に導入することがおすすめです。組織全体のタイムマネジメント能力を向上させ、飛躍的に組織を成長させることができます。

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