i-Learning 株式会社アイ・ラーニング



国内で認定試験の合格第1号!
“DevOpsマスター”に聞く

ここ数年、IT業界の中でよく聞くキーワードのひとつに「DevOps」があります。
Development(開発チーム)とOperations(運用チーム)が協調して…ということは想像に難くないのですが、いまひとつはっきりとしません。

そこでこの度、日本で「認定試験の合格第1号」のDevOpsマスターとなりました、弊社 原清己に聞いてみることにしました。



【DevOpsマスター認定資格の合格第1号】

◆マスター認定おめでとうございます!
 実際受けてみて試験はどうでしたか?

ありがとうございます。なかなか厳しかったですね。

2時間で50問を解くのですが、仮想ケースをもとにした問題から適切な選択肢を選ぶといったものでした。
どれもそれらしい選択なので、どれもなんとなく正解のような気がしてくるんです(笑)。悩みましたよ。


◆ちなみに、合格の自信はいかほど...?

自己採点では正直7割くらいかな、と...。
全世界でDevOpsマスターの合格者は数百名くらいだそうで、合格率は5割にも満たないと聞いていました。研修コース提供に必須の受験だったので合格できてホッとしています。


◆原さんご自身が最も難しいと感じられた点はどこですか?

まず、多くの現場経験をしていることが大事です。まぁ、経験がない方はマスターになろうとは思わないでしょうけど。技術的専門的知識も必要なので、ITシステムの開発運用経験は必須です。ITIL®を理解されているといいですね。

ただし、従来の開発・運用の経験・知識だけで合格できる試験ではありません。むしろ、
今までの考え方そのものを変えることが必要だと思います。


◆考え方を変える、というのは?

最も基本的で当たり前のことなのですが、ITサービスの原点に立ち返って、ITサービスとは本来なにが目的でなにをするべきなのかを考えるということです。

とかく、IT技術者は自分のある専門分野、ある側面だけで物事を捉えがちになってしまいます。自分の与えられた役割を果たすという点ではそれでも構わないのですが、お客様(ユーザー)にいかに価値あるサービスを提供するか、という視点で全体を包括的、統一的に捉えられるかどうかがポイントになるかと思います。


【そもそもDevOpsとは?】

◆なるほど、翻ってDevOpsとは一言でいうとどういったものですか?

一言ですか...
「企業におけるITサービスの価値の本質を捉えなおす活動」だと思っています。

いかにしてITサービスをジャストインタイムでより素早く継続的に提供できるかを追求するもので、価値あるサービスを提供するためにフィードバックサイクルを早くしてプロセスおよびソフトウェア製品のカイゼンにつなげるための活動です。そのために何が必要で何を考えるべきか?ある意味、ITの価値の本質に立ち返る活動であり、従来の仕事のやり方や組織文化のあり方について、その変化を求める活動なんです。

例えば、物を作る工場であれば、人手に頼らない機械化製造ラインが完備されていて、その中で不良品をチェックして、その製造ラインの改善をしながら不良率を下げ、規格に適合した同じ製品を効率的に作ることになりますよね。

一方でソフトウェア開発は、機械が同じ製品を大量に作るのではなく、複数の人間が一品一様で作るものです。人とチームがいろいろ考えながら、試行錯誤しながら作り上げるものです。ITサービスの品質あるいは価値を上げるためには、チームとして有機的に機能しないとダメなんです。
うーん、全然一言じゃ終わらなかったですね(笑)。


◆でも、DevOpsって調べるとツールの話ばかりなので、そんなイメージなんですが。

そうですね、確かに多くのツールが用意されています。そのため、DevOps=ツールと誤解されている方も多いと思うのですが、そうではありません。

DevOpsは、「ビジネス」と「開発」と「運用」の視点からプロセスを統合的に見るものです。サービス企画、開発(ここではアジャイル)、デリバリー、運用までを一元化した
ITサービスのアプリケーションライフサイクルマネジメントと言えます。

国内では、まだ本格的な導入事例がほとんどなくて、例えば継続的デリバリーの中でデプロイメントパイプラインを作ることが重要になりますが、具体的にどのように作ればいいのか?といったことをインターネット検索してもみつかりません。そのような事例も含め、研修コースでは知識と技術をまとめて提供しています。検索ではうまく探せないような知見を体系的に得ることができるので、皆さんにお役立ていただけるものと思います。

実は、ITIL®も同じようにITサービスを戦略から運用までをライフサイクルの観点で捉える統一的なフレームワークと個々のプロセスを定義していますが、DevOpsはITIL®同様に事業継続性を重視しながら、大事なスピード化のための実践的なプロセスと包括的な考え方を定義していると言えます。その意味で、今の時代にもっとも求められているものだと思います。

◆ありがとうございました。
 最後にDevOpsマスターとして後に続かれる人たちへのメッセージをお願いします。

繰り返しになりますが、ITサービスの原点に立ち返って、本来なんのためのサービスなのかを考えてほしいと思います。

特に日本のIT技術者は、自分の世界だけに埋没し自分の狭い視野だけでしか物事を見ようとしない傾向があると思います。ITサービス全体を統合的に考える広い視点を持った、ひとつ上のIT技術者を目指していただきたいと思います。

蛇足になりますが、コースを受講するだけでDevOpsマスター認定試験に合格できるかというと、それほど簡単なものではありませんよ。

私事になりますが、振り返ってみれば、新しいことを切り拓くという喜びこそあったものの、本当に休む間もなく文献や資料を読み漁るキツイ日々でもありました(笑)。

その中で感じたのは、「常に自ら学ぼうとする姿勢」「今までの古い考え方を変えようとする姿勢」これができる人、そうしたい人に、マスターへの道が開かれるだろうということです。喜びを勝ち取るのはあなた自身です。


関連コースのご案内

DO005:DevOpsマスター認定試験コース

プロフィール


原 清己(はら きよみ) : 株式会社アイ・ラーニング シニア ラーニング プロフェッション

日本IBMの情報システム部門を経て、製造業(自動車)の担当SE、様々なお客様のシステムインテグレーションあるいはコンサルティングサービスに従事。その後、社内のシステム企画、APファイナンス、IBM-HQ のCOE(Center of Excellence)で幅広く経験を積み、研修子会社に移籍。現在に至る。

アプリケーション開発技法講座体系一新 DevOps講座