情報通信業
全社員
#IT研修
#プロジェクトマネジメント研修
#DX研修

プロジェクトマネジメント/ITIL研修事例

すべては品質のために。パナソニックグループのIT・DXを担う人材を育成する

パナソニック デジタル株式会社様

Panasonic
パナソニック デジタル株式会社様

 https://digital.panasonic.co.jp/

橋元 淳平(左)

品質保証部 品質保証第一課
プロジェクト管理・障害受付・再発防止の取り組みなど品質保証業務の実務を担う。プロジェクトマネジメント研修、ITIL研修の企画・運営においてはリーダーを担う。

上家 健一(右)

品質保証部 品質保証第一課
プロジェクト管理・障害受付・再発防止の取り組みなどの品質保証業務に携わる。プロジェクトマネジメント研修、ITIL研修の事務局として運営に携わる。


――まずは貴社の事業内容について教えてください。

橋元氏:2026年4月にパナソニックグループのIT事業会社3社が統合し、パナソニック デジタル株式会社として新たにスタートしました。各社の得意分野や強みを統合によって補完し合い、グループ内外への事業拡大を目指しています。

――品質保証部ではどのような業務を担当されているのですか。

橋元氏:おもに、プロジェクトの管理、障害受付・再発防止管理など、全社のプロジェクトおよびサービス品質の向上を推進する役割を担っています。加えて、IT人材育成の一環として、プロジェクトマネジメントやITIL研修の企画・運営を担当しています。

――品質保証部のお二方が研修を担当されるのはなぜでしょう。

橋元氏:弊社には人事部が実施する研修もあります。人事部では、新入社員研修や昇格時の階層別研修など、全社員を対象とした体系的な研修を行っています。一方で、プロジェクトマネジメントやITILのように、専門知識や業務に精通していないと、企画・運営するのが難しい研修もあります。

どのようなスキルが必要なのか、そのスキルを伸ばすにはどのような研修を実施すればよいのかを考えるには、実務に関する知見が欠かせません。そのため、品質保証部では「品質向上」をキーワードに、人事部とも連携しながら実務に必要な知識やスキルの習得・向上を目的とした研修を担当しています。

上家氏:研修全般について補足すると、品質保証部や人事部以外で実施している研修もあります。例えば、外部の教育サービスを活用したeラーニングやパナソニックグループ内の事業会社の研修を利用することもあります。SaaS開発ツール、クラウドなど技術トレンドの変化が速い専門領域については、各事業部門が個別に受講しています。研修といっても一括りではなく、目的や対象によって提供主体が分かれているイメージです。

プロジェクトマネジメント・ITIL研修の対象と内容

――品質保証部が実施しているのはどのような研修ですか。

橋元氏:プロジェクトマネジメント研修は、管理部門のスタッフを除く全社員を対象としています。ITサービスに携わる全員が学ぶべきスキルという位置付けで、入社3年目・4年目で受講しています。それに対して、ITIL研修はおもにアプリ開発やインフラ構築に携わる職種が対象となります。毎年70名~90名程度が受講対象になるのですが、ITILのバージョン変更にともなって新たに受講するケースもあるので、受講者数は常に多い傾向にあります。インフラ部門の受講者はITIL4ファンデーションを取得したあと、上位レベルへステップアップしていく方も多いです。

――研修を実施するうえでの苦労、受講者の反応などを教えてください。

橋元氏:プロジェクトマネジメント研修に関しては、社員に研修の意図が伝わりにくいことが課題として挙げられます。実際「自分の業務と直接関係が薄いのではないか」との声もありますが、全社で学ぶべき基礎的なスキルとして皆さんに受けてもらっています。

受講後のアンケートでは「体系的に学べた」「理解が深まった」といった肯定的な声がある一方で、「演習時間が足りなかった」「座学中心だと理解できているか不安」といった改善を求める意見もあります。そのため、座学で必要な知識をしっかり伝えながら、受講者がアウトプットできる演習時間も確保することを重視しています。座学と演習のバランスをどう設計するかは、毎年見直しているポイントです。

研修はオンラインですが、受講者が一方的に聞くだけにならないよう、事前学習を組み込んでから本番の演習に臨んでもらうといった工夫をしています。こうすることで、画面越しであっても受講者同士のやり取りに実感を持ってもらいやすくなっていると感じています。

パナソニック デジタル株式会社 上家氏

上家氏:受講するタイミングについても、これまで試行錯誤してきました。以前は、プロジェクトマネジメント研修を入社5年目など現在よりもキャリアを重ねてから受講してもらっていましたが、「もっと早く受けたほうがよかった」「早く受講させたほうがよいのではないか」という声が多く寄せられました。そこで、数年前から受講タイミングを段階的に前倒して、現在は入社3年目で「プロジェクトマネジメント概要」を、入社4年目で「プロジェクトマネジメント基礎」を受講してもらいます。

橋元氏:プロジェクトマネージャーになってから研修を受けるのでは、遅い面もあります。ポジションに就く前から基礎を学び、実務のなかで少しずつステップアップしていく流れをつくることが大切です。また、「もっと早く受けたかった」という声もある一方で、「今の自分にはまだ早い」と感じる受講者もいますので、受講時期については今後もバランスを見ながら検討していく必要があります。

品質への還流を目指した研修

――研修の効果を実感する場面はありますか。

パナソニック デジタル株式会社 橋元氏

橋元氏:研修を受講した若手社員が、実務のなかでプロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーとしてプロジェクトをきっちり推進している姿を見ると、研修で学んだことが実務に活きていると感じます。

プロジェクトマネージャーになる前の段階で基礎を学んでおくことで、メンバーの立場でも、「なぜマネージャーはこのように動くのか」「なぜ自分はこれをやる必要があるのか」といった視点をもって、実務に取り組めるようになります。その視点を持ったうえで、お客さまとのやり取りといった実際の場面を経験し、実践の中で学びを深められる点も、早い段階で研修を受ける意義の一つだと感じています。

また、普段の業務では接点の少ない社員同士が演習で同じグループになり、意見を交わすことで横のつながりが広がる点もメリットの一つです。単にスキルや知識が身に付くだけでなく、部署を超えたコミュニケーションのきっかけになる点も研修の効果の一つと考えています。

――研修は、品質保証部の業務にどのように影響していますか。

橋元氏:品質保証部は、品質を担保するために、現場に対して細かな指摘をする場面があります。その結果、「品質保証部の指摘で止められた」という印象を持たれてしまうこともありますが、できるだけ、そうした先入観を取り払うために、プロジェクトマネジメントの研修を取り入れ、単なる指摘にとどまらず、現場と共にプロジェクトを成功へ導く力を身に付けられるようにしています。

品質保証部として必要な指摘を避けることはできませんが、現場とのコミュニケーションを深めることで、円滑に進められる部分はあると考えています。そのため、受講者が説得や交渉といったスキルを身に付けられるよう、プロジェクトマネジメント研修のプログラムに取り入れたりもしています。

また、研修を通じて現場との間に共通言語ができることで、単なる指摘で終わらせるのではなく、対話をベースにした関係を築きやすくなっている実感があります。

プロジェクトマネジメントの質を高めるだけでなく、研修で得た知見を品質にかかわる本来の業務にどう活かしていくかという点も意識しながら、研修内容の改善に取り組んでいます。研修を通してプロジェクトマネージャーの振る舞いが変わることで、品質に対する意識が組織全体に広がることを期待しています。

アイ・ラーニングを選び続ける理由

――アイ・ラーニングとのお付き合いはいつ頃から始まったのですか。

上家氏:アイ・ラーニングとのお付き合いは2008年頃からです。きっかけは、「全社のプロジェクトマネジメント力を強化する」という社長方針が示され、若手社員向け基礎スキル研修の実施を始めたことでした。当時は研修に直接関わっていなかったのですが、私たちが担当するようになってからでも約10年になります。

橋元氏:ITIL研修については、2014年頃から現在に至るまで継続してアイ・ラーニングに担当いただいております。

――アイ・ラーニングを選び続けている理由を教えてください。

上家氏:長くお付き合いを続けている理由の一つは、IBMの公式研修を担当していた経験豊かな講師陣にあると思います。また、毎年研修終了後には受講者アンケートで寄せられた要望をもとに振り返りを行い、次年度の方向性を検討しているのですが、弊社の要望に応じて研修内容を柔軟にカスタマイズしていただける点も理由として挙げられます。

橋元氏:長いお付き合いを通じて、アイ・ラーニングには弊社の要望や過去の研修実績を蓄積していただいています。そのため、こちらの意図も伝わりやすく、研修内容の改善もスムーズに進められていると感じます。

プロジェクトマネジメント研修では担当講師が変わることもありますが、その都度フィードバックを踏まえて改善していただいています。一方、ITIL研修は長年同じ講師に担当していただいています。受講生からの評判もよく、「この講師の別の研修も受けたい」という声も上がっています。

日々の運営のなかでも改善を重ねていただいており、受講者の心をしっかりつかんでくださっていると感じています。

今後の展望とアイ・ラーニングへの期待

――3社統合を経て、研修体制における新たな課題も生まれているそうですね。

橋元氏:3社統合によって受講対象者の幅が広がり、研修の開催回数も増えています。そのため、誰を対象にするのか、どのタイミングで受講してもらうのかといった調整が以前より複雑になっています。また、立場や経験値の異なる受講者が増えたことで、研修に対する意見も多様になりました。事務局としても、こうした声をどう拾い上げ、次年度の研修にどう反映していくかが課題となっています。

上家氏:3社統合の影響もあり、今年度は受講者の人数だけでなく属性の幅も大きく広がっています。また、中途入社者も増えており、これまでの経験や知識のレベルも人によって異なります。そのため、今後は受講者の背景や立場の違いを踏まえながら、どのように研修を組み立てていくかが大きな課題になると感じています。

――今後の研修の方向性についてはどのようにお考えですか。

橋元氏:IT事業会社に共通する課題の一つだと思いますが、難易度が高いプロジェクトでは、進行するなかでさまざまな問題が発生することがあります。そうした高難度プロジェクトや大規模プロジェクトに対応できる人材をどう育成していくかは、今後の課題の一つです。

これまでは、ITILファンデーションやプロジェクトマネジメント、PMBOK、アジャイルといった基礎知識の習得を中心に研修を実施してきました。今後は、そこで学んだ知識を実務で使えるようにするための、より実践的な研修も必要になると考えています。例えば、大規模プロジェクトをどう推進するのか、問題の兆候をどのように早期にとらえ深刻化を防ぐのかといったテーマです。

実践的なケーススタディを通じて、高難度プロジェクトを成功に導くための考え方や判断力を身に付けられる研修があるとよいのではないかと考えています。プロジェクトマネジメント研修の基礎編に続く応用編のような位置付けで、今後のカリキュラム拡充を検討していきたいですね。

上家氏:具体的な研修内容については、アイ・ラーニングにも相談に乗っていただきながら考えていきたいと思っています。これまでも、アジャイルという考え方が広がり始めた時期には、従来のウォーターフォール型の考え方を踏まえつつ、研修にどのように取り入れていくかを相談してきました。今後も同じように、弊社の課題や受講者の状況に合わせて、どのような研修が必要なのかを一緒に検討していきたいと考えています。

プロジェクトマネジメント・ITIL研修を検討する企業へのメッセージ

――最後に、プロジェクトマネジメント・ITIL研修を検討している企業へメッセージをお願いします。

上家氏:ITサービスを支えるプロジェクトマネジメントの質を高めるには、グローバルで推奨されているマネジメント技法や、IT基盤となるインフラ系の知識を基礎として体系的に理解しておくことが重要だと考えています。また、研修をお任せするパートナーとの間で継続的な双方向コミュニケーションによってギャップを埋め、弊社の要望を適切に反映することが重要です。

橋元氏:現在は、オンラインで受講できる研修やeラーニングなど、学びの選択肢が増えています。そのなかでプロジェクトマネジメント・ITIL研修を実施するのであれば、単に知識をインプットするだけでなく、学んだ内容をアウトプットする機会を設けることが重要です。

座学やeラーニングだけでは、受講者が本当に理解できているのか確認しづらい面があります。その点、研修のなかにグループワークや演習を取り入れると、受講者自身が学んだ内容を整理し、理解度を確認しやすくなります。

弊社でも、実践的なグループワークを多く取り入れながら、受講者が学んだ知識をアウトプットできる場を設けています。こうすることで定着した知識を実務で活かしやすくなるだけでなく、受講者同士の横のつながりも生まれるため、コミュニケーションの活性化にも役立てられると思います。オンライン研修であっても、受講者同士がかかわり合いながら学べる設計にすることで、より実務に活きる研修になるのではないでしょうか。

インタビューを終えて

ITサービスでは、プロジェクトマネージャーの存在がプロジェクトの成否を分けることがあります。品質保証の取り組みとして、プロジェクトマネジメントやITILの知識を体系的に学ぶ研修を継続することは、一見すると遠回りに見えるかもしれませんが、インタビューを通じて非常に理に適った施策であると納得しました。「すべては品質のために」。その姿勢を軸に改善を重ねてきた研修を、10年以上にわたるアイ・ラーニングとのパートナーシップが支えていると感じました。

アイ・ラーニングコラム編集部

プロジェクトマネジメント研修はこちら

ITIL研修はこちら

育成に関するお悩みや課題がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

【他社事例から学ぶ】自社のDX推進を成功に導くために

デジタル時代を牽引する組織変革と人材育成

たいせつにしますプライバシー

© 2026 i-Learning Co.,Ltd.

TOPへ戻る