2018年4月1日、アイ・ラーニング社内に、アイ・ラーニングラボ(i-Learning Lab)を新たに設立いたしました。
学びに関する研究活動を行うことで、テクノロジーの進歩を、人類の発展と幸せにつなげようと考えています。
皆様とともに研究を進めたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
みなさんこんにちは、アイ・ラーニングラボ(iLL)の片岡です。
本年4月1日にできたこのラボについて、設立の背景と目的を紹介させていただきます。
「好雪片々として別所に落ちず」という言葉が碧厳録にあります。「この雪はどこに落ちるのでしょう」と弟子が聞いたところ、答えがありませんでした。降る雪は一つ一つ、それぞれがそれぞれの場所に、ほかではなくそこに落ちることによって、言わば偶然と必然が時々刻々交差するわけです。
複雑さと不確実さを増している現代において、さまざまな事象をデジタル化し、解析して予測することは、できるだけ確実な未来を作ろうとする動きの表れです。私たちは自然の観察から物理法則や科学の定理を発見し、偶然に見えた現象を人間が制御できる活動に変えてきました。デジタル・テクノロジーの進歩は偶然を必然に変えてきた人間の、長い歴史の一部だとも言えます。
これからのデジタル社会の発展は、自然現象だけでなく経済活動やビジネスの世界における偶然をルール化し、必然に近づけていくための挑戦です。そのためにはデジタル技術とビジネス・スキルの双方が求められています。従来、ITは理系、ビジネスは文系とされていましたが、これからはどちらの分野も学ぶことが必要です。さらに未来を見通す洞察力とか、イノベーティブな発想力など、デジタル・ビジネス人財に求められる能力や知識は広範囲に渡ります。
iLLでは、これからの学びのニーズ拡大に対処するために、二つの方向の研究活動をしたいと考えています。一つは「学びの技術」の進歩についての研究、もう一つは「学びの本質」の研究です。
「学びの技術」の研究は、いかに効率よく多くのものを学ぶことができるかを追求し、デジタル・ビジネスを勝ち抜くために必要な幅広いスキルを身につけることを目指します。
「学びの本質」の研究は、学びの意味を問い、学ぶことによって実現するビジョンや価値を問い続けることで、デジタル時代の人の生き方や組織のありたい姿の実現を目指します。「学びの技術」の研究が偶然を必然にしていく方法論だとすると、「学びの本質」の研究は偶然であることの驚きと感動を持ち続けることだと言えます。
学びに関する二つの研究活動を行うことで、テクノロジーの進歩を、人類の発展と幸せにつなぐことができると考えています。
複雑な社会の先行きを読み、未来を自分にとって幸せなものにするために、アイ・ラーニングラボは皆様とともに、偶然を必然に変える学びの研究を進めてまいります。どうぞご期待ください。
学び続けることにより、技術の進歩が人の進化になり、組織の成長となる
激しく変化する世の中において、皆様とともに、偶然を必然に変えるためのさまざまな学びの研究を進めていく予定です。世の中とともに、活動内容も変化していくと思いますので、ご期待下さい。
社会人、企業人がより良い人生を送れるようにするため、人類の知恵を学び自らの知恵を出す場を作っていきます。
HRカンファレンス2018-秋-より
『デジタル時代のラーニング・トレンド ~機械が学習する時代に人は何を学習するのか~』
講演セッションでの映像で、デジタル時代の学びの方向性について考える内容となっています。